重松あゆみ展> 2008.9/20(土)〜10/1(水)

ベランダにヤマブドウの蔓がどんどん伸びていく。緩やかな螺旋を描きながら空間に向かう蔓の先には目がある。ほんとうに目のようなこぶがある。茎はリズムをもって節を作り、その節から出た蔓の先の目は分岐して小さなつぶつぶのつぼみになっていく。3ミリほどしかない地味な花を虫たちは見逃さない。たくさんあるつぶつぶのいくつかはきれいな緑の丸い実になっていく。秋になると宝石のようなピンクやエメラルドグリーンや紫になるのが楽しみだ。
焼き物を作り、世に問いだして25年になるが、今年は天命を知る齢になってしまう。天命とは宇宙や自然のサイクルでもあるらしいが、現代人にとって精神年齢は8分の5、つまり31.25歳。孔子の人生からいえばまだ立ったところである。進化の中で人類が立って歩行し始めてから300万年、この一瞬は偶然の積み重ねの奇跡なのだろう。我がものにできない自然のしくみに思いを巡らせながら、心によって受容された形を探していきたいと思う。ヤマブドウの目が探す螺旋の時間や空間を、私の手や五感を通して作品にできたらと思う。
重松あゆみ
◆1F deuxにて 12:00〜19:00
※火曜日は〜18:00、最終日は〜17:00まで。
■会場の様子 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。





