“シン チャオ!(こんにちは)"“カム オン(ありがとう)"の二つのボキャブラリーだけを頼りに6年前にベトナムに来て、こうして漆と恋に落ちたのは、私の人生の中で一番運命的で一番唐突な“出会い"でした。気候、風土が違えば漆もそれを扱う人も性質、性格が異なり、当然付き合いかたも変わります。この国の漆はおおらかでかつ大胆。そのベトナム漆と日本から来た私。どう言うわけか息があって、ベトナムにも日本にも今までになかった漆絵として評価していただけるようになりました。ベトナム生まれの我が子たちが日本でどう受け止められるか、作品を研ぎ出す時と同じわくわくした気持ちで日本での初個展を迎えます。
2001年4月ハノイにて
安藤彩英子