元永定正展> 2008.10/4(土)〜15(水)
「私の作品と自然」
水は流れる。雲も流れる。砂も流れる。涙も流れる。人も車も流れる。時間も流れて行く。
わたしは絵の具を流して絵を描いた。キャンヴァスにかたちを描いてから わずかな傾斜を作り たっぷりのテレピンを使って絵の具を流す。絵の具の粒子は色によって重さが違う。軽い絵の具は遠くまで流れて行くが、思い絵の具は近くに定着する。それが自然に混じりあって複雑で変化のあるおもしろい作品に生まれ変わる。
引力や重力が川底を流れる砂や小石にも同じような現象をつくり出す。わたしは自然をヒントに作品を考える。
最近は流れた形とかたちの形が出合うおもしろさを追求している。自然の力と私の精神の出合いである。
自然は大きい。自然は無限。だから自然は新しいヒントを無限に提供してくれるのである。
(元永定正30周年誌に寄せて)
◆B1F deuxにて 12:00〜19:00
※火曜日は〜18:00、最終日は〜17:00まで。
■会場の様子 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。